百人一首の実践的な練習法
実践的ということでは、まずは注意点となりますが「お手付きをしない」ようにすることです。「お手付き」は、-1(+1)で2枚差が付いてしまって非常に不利になります。必ず起こることですが、なるべくしないことが大切で、友札や相手の動きにつられないようにしてください。
また、試合の際はどういった形式で戦うかにも左右されますが、重要なのはランダム置かれた札を即座に記憶して、読まれたらすぐ見つけるという技が発揮できるようにすることです。
それには前項で説明したような瞬間的な記憶力をつける練習が必要です。戦う形式に並べて頭に刻み込んでいくわけですが、ポイントとなるのは取り札の字を覚えることではなく、その上の句を頭の中で整理して、その決まるタイミングを頭に刻み込むようにするのです。
1枚札という言葉を聞きたことがあるはずです。「村雨の~きりたちのぼる」などはその例で、つまり上の句の始めの文字が100首の中でひとつしかない札のことです。「村雨の~」では「む」という字がポイントになります。
読み手の「む」にすぐに反応してすぐに札を取れるようにしてください。コツは、「きりたちのぼる~」を頭に入れるのではなく、「む」はここにある、というのを頭に入れるのです。
1枚札の次は2枚札、3枚札と頭にまとめていきます。このように実践に強くなるにはそれ相応の覚え方や練習方法があるということです。実践では並んでいる札を見て、上の句が何なのかを連想しながらやると、上達も早いはずです。